札幌市東区の医師が推薦する「はり専門」の鍼灸院

便秘の症例

症例5 下剤7錠を使わないと排便がない便秘

患者

女性 50代

来院

2018年7月

症状と来院理由

介護士として勤務。若い頃から自然なお通じは週に1度がしかなく、下剤を服用し続けている。下剤を使っても排便ないこともあり、多い時には7錠の薬を飲んでいた。最近では、便意がどんなものだったかも覚えていないとのことだった。

 

悩んでいたところ、便秘が改善したと知人から聞き、当院を受診する。

治療経過と内容

触診すると腹部全体が張っており、腰周囲の筋肉の緊張が強くみられている。慢性的な腰痛を抱えているとのこと。
 
そこで、足と手のツボに鍼治療を行った。腰部と腹部の緊張が緩んだのを確認し、週1回の通院を提案1回目(7/20)の治療を終えた。
 
【2回目(7/27)】 
22日、24日に自然排便があったとのこと。残便感があるとのことだった。同治療を行う。
 
【3回目(7/31)】
30日、31日自然排便があったとのこと。残便感は残存。同治療を行う。
 
【4回目(8/6)】
前回の治療から毎日お通じがあり、便意を感じるようになったとのこと。便が硬く、最後が出きらないため残便感が残存。
 
【5回目(8/13)】
9日、11日以外はお通じがあったが、7日はお腹の張りが強く下剤を使ったとのこと。それ以降は、便もまとめて出るようになった。
 
【6回目(8/18)】
残便感やお腹の張りがなくなり、便の形状も改善されたため治療を終了した。
 

同時に治療した症状

腰痛

使用した主なツボ

上巨虚R、合谷LR、百会、元瑠R、陰陵泉R、陽陵泉R

考察

お腹と腰の筋肉の緊張が著明であった。その為に腹圧が高まり腸の蠕動運動が減少して便秘になったと考えられる。緊張が緩んでいくことで活発に腸が動き出し、お腹の張り感や残便感が改善され薬を飲まなくても定期的な排便を行えるようになった症例。

症例4 漢方を飲まないと、お腹が張りスッキリせず便秘になる

患者

女性 38歳

来院

2018年6月

症状と来院理由

薬局助手として病院で勤務。運動習慣があり、食事は食物繊維などを多くとるようにしているが便秘がちで漢方の防風通聖散を医師に処方して貰っている。

 

防風通聖散を朝と夕方に2回、毎日飲んいるが便秘になることもある。だが、薬を飲まないと、お腹が張りスッキリせず必ず便秘になるとのこと。そこで、腰痛の治療で当院を受診している際に便秘治療できると聞き施術を開始した。

治療経過と内容

お腹を触診すると、お臍まわりと上前腸骨棘付近、肋骨の下部に緊張がみられた。
そこで、足のツボに鍼治療をし10分置鍼をおこなった。
緊張が緩んだのを確認、週1回の通院を提案1回目(6/4)の治療を終えた。
※初診後から漢方を飲んでいません。
 
2回目(6/12) 
初診の2日後に6/7と6/11に排便がある。3日空けずに排便があったが、残便感があるとのことだった。お腹の緊張している場所に変化があり、使うツボ変更し治療を行った。
 
3回目(6/22)
前回の治療の2日後の6/14、6/16、6/18、6/20に排便があった。6/17に強い腹痛があり6/18は下痢になったとのことだった。腸が以前よりも活発に動き出した為と考察し、お腹の緊張を診て使うツボをかえ治療を行った。
 
4回目(7/2)
6/24、6/27、6/30、7/1に排便があった。腹痛や残便感がなかったとのことで同治療を行った。
 
5回目(7/9)
前回の施術から1日おきに排便があり、お腹の張りや残便感もなくなったとのことで治療を終了した。

同時に治療した症状

腰痛

使用した主なツボ

上巨虚R、合谷LR、百会、元瑠R、陰陵泉R、陽陵泉R

考察

お腹の緊張が複数みられており、緊張が緩み腹圧がさがり腸が活発に蠕動運動ができるようになったことで便秘が改善された症例。お腹の張り感や残便感が改善され薬を飲まなくても定期的な排便を行えるようになった。

症例3 体質だとあきらめていた便秘

患者

女性 31歳

来院

2018年5月

症状と来院理由

介護施設で管理栄養士として勤務しており、幼い頃より便秘体質でほぼ3日以内に下剤を使わず、排便があったことがなかった。野菜や乳製品など食事には気を使っていたが、1週間、お通じがなかったこともあり、諦めていた。

 

そこで、施設に出入りしていた私に鍼治療で便秘が改善すると聞き当院を受診した。

治療経過と内容

触診すると、お臍まわりと右腰部、右肋骨下部、右頚部前面に緊張がみられた。
そこで、緊張を緩めるため足と手に鍼をうち10分置鍼を行った。
すると、わずかだがグル音が聞こえるようになり、1回目の施術を終えた。
 
<2回目>
5/18来院し、その次の日(5/19)に腸がしっかり動いていることが自覚でき、5/20に排便があったとのこと。同治療行った。
 
<3~4回目>
5/21、25に来院し、同治療を行う。5/21、24に排便があったとのこと。
※治療開始から下剤は使用していない。
 
<5回目>
6/4来院。前回の治療から3日以上を空けてお通じがなかったことはなく、定期的に便通があったとのこで治療を終えた。

同時に治療した症状

肩こり

使用した主なツボ

太衝R、上巨虚R、合谷R、三陰交R、陽輔R

考察

自律神経のバランスが崩れ、お腹の緊張がおこることで、便秘を引き起こした症例。自律神経が整いお腹の緊張がとれると共に腸がしっかり動くようになり、定期的な排便が行われるようになった。

症例2 4~5日に一度しかお通じがない妊娠中の便秘

 患者

女性 34歳

来院

2018年5月

症状と来院理由

4か月前に妊娠し、少しずつお腹が大きくなるとともにお腹も張るようになり、便秘になった。

妊娠するまでは便秘になった経験がなく、4~5日に一度排便があるくらいでお腹が苦しいとのこと。

 

お腹の子にも影響があるのではと、食事を果物や野菜、乳製品など多めにとるようにしたが

効果がなく、友人に話し当院を紹介され受診した。

治療経過と内容

お腹を触診すると、右肋骨の下とお臍の左側に緊張がみられた。
そこで、足のツボ2ヵ所、手のツボに鍼治療をし10分置鍼を行った。
治療後、「お腹の張った感じが少なくなった」という言葉があり、触ると緩んでいたこと
を確認し、週2回での治療を提案、1回目の治療を終えた。

 
<2~3回目>
治療後の夜に排便があり、次の日も排便があったとのこと。
2回目も同治療を行った。
 
<4~5回目>
2回目の治療以降、3日以上お通じがない日がないとのことだったので同様の治療をおこなった。
 
<6回目>
便秘がなくなったとのことだったが、さらにお腹が大きくなるにつれて
また便秘になる可能性があるので、その時は早めに受診するように伝え治療を終了した。

同時に治療した症状

肩こり

使用した主なツボ

上巨虚L、合谷R、三陰交R

考察

妊娠により女性ホルモンの大きな変化がおこったことやお腹が大きくなって腹圧が高まり、便秘を引き起こしたと考え治療を行った。

 

女性ホルモンのバランスが崩れると肋骨下部に特有の緊張が現れる。

また、お腹が大きくなるとともにお腹が硬くなっていたため、

その緊張を緩めるツボと女性ホルモンのバランスを整えるツボを使い治療を行ったところ便秘が改善された症例。

症例1 下剤を飲まないと排便がない便秘

 患者

女性 80代

来院

2017年12月

症状と来院理由

7年前に脳出血になり、右半身麻痺を患い施設に入所、車椅子での生活をおくっている。

便意はあるが排便ができず、下剤を飲んで4~5日に一度の排便があるとのこと。

出ても少量とスッキリしないことや最近、特にお腹の張りも強く悩んで、施設のケアマネジャーに相談し

当院を紹介された。

治療経過と内容

お腹を触診すると、お臍の左側と右下腹部に強い緊張がみられた。
そこで、足にあるツボ2ヵ所に鍼治療を行い10分置鍼した。
治療後、お腹の緊張が緩んでいることを確認し週2回での治療を提案、1回目の治療を終えた。
 
<2~3回目>
1回目の治療後、腸が活発に動いている感じがし、2日後に排便があったとのことで
2回目も同治療を行った。
 
<4~5回目>
2回目の治療後、翌朝に排便がありその次の日にも排便があったとのこと。
お腹を触診すると緊張が緩んでいたが、お臍上部に緊張がみられた。
そこで、前回の治療に追加して手のツボに鍼を行った。
 
<6~8回目>
排便から3日以上空けることなく定期的にお通じがあるとのことで施設の看護師さんが
下剤を中止したとのこと。排便後の残便感も無くなったとのことで便秘の治療を終えた。

同時に治療した症状

腰痛

使用した主なツボ

上巨虚L、陽陵泉R、合谷R

考察

便秘の人が持っている特有のお腹の緊張がお臍や下腹部がみられており、緊張がとれるとともに便秘が

改善された症例。